STUDIOwawon

STUDIOwawon(スタジオわをん)は、「かる、ゆる、らく」をモットーに、ことばをデザインしてゆくスタジオです。

本の表紙

 本の表紙に携帯型のインベーダーゲームでもつけたらおもしろくならないだろうか。
 読書にあきたら本を閉じて、表紙の厚紙についている薄型のゲーム機のスイッチを入れる。するとテトリスやらインベーダーゲームができる。本につけるなら昔ながらのゲームがいい。本の内容もゲームに合わせてみる。
 自立する本もいい。せっかく表紙のある本たちなのに、本棚にいるときは背表紙だけとはもったいない。裏にツッパリをとりつけて表紙には額縁でもあてがう。本が堂々とインテリアに変わる。
 歯車が噛みあうあの美しい構造むきだしの時計があしらわれていてもいい。はたまた、すきとおったガラス板を表紙にもってきてもどうか。着脱可能の表紙にでもすれば読書するのも造作ない。
 書物は物体でもある。ならそれを活かして凹凸感のあるゴツゴツした表紙がいい。量産はむつかしくても、かわりに特別な一冊になる。ホログラムとかいう、よくカードやシールにつかわれている見る角度によって絵が変わる技術を表紙にもってきて、生きている猫とガイコツの猫(或いは頭に輪っかのついた猫)とがおなじポーズで代わる代わるあらわれる本もいい。内容はずばり、シュレーディンガーの猫について。本箱もつけるとさまになる。その本をひらいてみるまで、猫がどうなっているのかわからない、シュレーディンガーもびっくりの本になるかもしれない。